雄星12球団OK「実感ないけど楽しみ」
最大9球団の指名が予想されるドラフトの目玉、花巻東(岩手)・菊池雄星投手(3年)は28日、花巻市内の同校で取材に応じ、改めて12球団OKの姿勢を示した。国内に進路を絞ったことを表明した25日の会見では涙も見せたが、この日は晴れ晴れとした表情。「楽しみな気持ち。早く明日になってくれないかなと」と笑顔で、運命の瞬間を待ち望んだ。
思い悩む姿は、もうなかった。あどけなさの残る18歳らしい笑顔で、菊池は報道陣の前に立った。ドラフト前日の緊張は感じられない。「楽しみな気持ち。早く明日になってくれないかなと。明日決まるのか実感がわかない。ボーッとしている感じです」。日が落ちかけたグラウンドを背に、淡々と思いを言葉にした。
国内のプロ野球に進むと決めた以上、どこの球団に指名されてもベストを尽くすことしか考えていない。「希望球団? 全くないです。どの球団でも投げることは同じ。ユニホームで野球をするわけではないし、投げるのは自分なので」。12球団OKの姿勢を改めて明言した。ただ、運命が決まる抽選の瞬間は「監督と両親と4人でゆっくり見たい」という本人の希望で、中継はされない方向だ。
メジャーへの思いは完全に封印した。進路表明会見での涙の理由を改めて聞かれると、「泣いてはいけないと思ったんですけど、たくさん悩んだし、大リーグのスカウトで1年の時から追いかけてくださった方もいた。申し訳ない気持ちだった。だから、こらえるよりよかったと思うけど、誤解されてしまったことは申し訳ないです」。メジャーへの未練ではなかったことを強調した。
日本球界入りを決意したからこそ、見る目も変わった。セ・パのCSをテレビ観戦。「CSは全試合見ました。目線が変わった。どうやって抑えるのか、どこが足りないのか。(楽天)田中さんとか、去年のダルビッシュさんとか。由規さんも投げてたし、セ・リーグも見ました」。1年後に同じ舞台に立つのも、決して夢ではない。
最速155キロ、20年に一人の逸材とも言われる左腕には、野茂英雄(新日鉄堺→近鉄)の8球団を超える史上最多の9球団の入札が予想される。それでも「行く球団は1つ。(入札の)数字は意識しないで、みんなが応援してくれると思うので、その球団に行くだけです」と穏やかに言い切ったドラフトの主役。運命のクジが引かれる瞬間を、誰よりも心待ちにしている。
◆菊池 雄星(きくち・ゆうせい)1991年6月17日、岩手・盛岡市生まれ。18歳。小3の時、見前タイガースで一塁手として野球を始める。盛岡東シニアでは投手として中3の春に東北大会準優勝し、東北選抜に選ばれて全国大会出場。花巻東では1年春からベンチ入りし、2007年夏の甲子園に出場。09年センバツでは準優勝し、同年夏は4強。184センチ、83キロ。左投左打。家族は両親と兄、姉、妹。
(2009年10月29日06時02分 スポーツ報知)
| 固定リンク


最近のコメント