東北が部内暴力でセンバツ出場消滅
甲子園38度(春18、夏20)の出場を誇る宮城の名門・東北硬式野球部が、不祥事により、来春センバツにつながる秋季宮城県大会(19日開幕)を辞退することになった。五十嵐一彌校長(62)が16日、仙台市内の小松島校舎で記者会見を行い、13日に部内で暴力行為があったことを説明。会見前に、出場辞退を県高野連を通じ、日本高野連に報告した。野球部の活動は期限未定で自粛する。2年連続のセンバツ出場の道が、断たれた。
今年で創部105年目を迎えた強豪校の不祥事に、テレビカメラ5台、約30人の報道陣が詰め掛けた。13日に起きた2年生部員2人による暴行について、五十嵐校長が神妙な面持ちで説明。「『暴力のない高校野球を目指すように』という日本高野連の意に反する行為が行われたことを、重く受け止めざるを得ない」と話した。
五十嵐校長によると、練習試合の合間に釣りに行き暴行を受けた被害部員は、すぐに埼玉の実家の父親に電話。午後8時に、寮に被害部員のいないことに気付いた仲間が、携帯電話で戻ってくるように説得したが、被害部員は新幹線で帰郷したという。五十嵐校長は翌14日に埼玉の両親へ謝罪に赴いたが「ケガの状況なども聞ける状況ではなかった。病院での面会も断られました」と話した。
部活中の釣りは許されていないが、暴行した1人が今秋地区予選のメンバーだったこともあり、学校側は15日に秋季県大会への出場辞退と、野球部の期限未定での活動自粛を決めた。同日、五十嵐校長が父母会と、部員に辞退の方針を伝えた。半数以上の部員が涙を流したという。
小沢洋之部長(34)と五十嵐征彦監督(32)は辞任を申し出たが、五十嵐校長は「将来有望な指導者は、責任を取って指導を続けるべき」と話したという。今後、日本高野連から処分が出る見込みだが、同校長は「真摯(しんし)に受け止めたい。解禁されたあかつきには、東北高野球部の勇姿を見せられるよう、私以下、一丸となって臨んでいきたい」と話した。東北は昨年4月、特待生問題に絡み春季地区大会を「諸般の事情」で辞退している。
[2008年9月17日11時33分 紙面から]
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